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メジャープロフェッショナル

畑 正憲さん 1935年4月17日生
ショクギョウ:作家・生物学者
愛称、「ムツゴロウ」。福岡県福岡市生まれ。東京大学理学部卒。1960年、学研映画に入社し、動物記録映画の制作に携わる。その後、作家として著作活動に従事。1968年「われら動物みな兄弟」で、第16回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。1977年、第25回菊池寛賞受賞。著作多数。

 


「おもしろい!」
その気持ちが人の幅を広げる!


どんな猛獣も「よぉ〜し、よし、よし」と頭を撫で、瞬時におとなしくさせてしまうムツゴロウさんこと畑正憲さん。動物との心温まる交流を描いたテレビやエッセイでおなじみですが、実は生物学者、翻訳家、映画監督など、多くの仕事をお持ちです。生き生きと輝きながら多忙な毎日を過ごされている“ムツゴロウさんならでは”を職体ネットが探ります!


“好き”も“嫌い”も、とにかくチャレンジ!
ムダなことなんてないんです。
私は作家であり、生物学者です。
でも、テレビシリーズ「ムツゴロウと愉快な仲間たち」などを見ていた方は、いつも動物と楽しそうに遊んでいる“おじさん”というイメージが強いのではないでしょうか?「ムツゴロウさんって、自分のやりたいことが仕事になった人」と思われがちです。あなたもそう思っていませんか? もちろん、小さいころから動物が大好きでしたが、動物以外の勉強もたくさんやってきました。それに、ここに到達するまでには本当にたくさん努力もしてきました。月日だってかかりましたよ。しかし、今でも本当に好きなことだけができているかといえば、決してそうではないんです。嫌いなことも必要であればやりますし、また、それをやってみることも大切なんです。やってみてムダなことなんてありません。それに、何事も結果として人間の幅を広げてくれるからです。反対にいえば、自分の好きなことにだけとらわれて、他のことには見向きもしない人は心や考え方が狭くなり、だんだんヤドカリのようにカラの奥へ奥へと入ってしまうと思うんです。
以前、テレビのバラエティ番組で、ネコの着ぐるみに入って踊ったことがあるんですよ。オファーを受けた時、「着ぐるみに入るなんてアホなこと、やれるもんか」と少し不愉快に思いました。その時、私は、50歳だったんですよ。でも、飼っている動物たちを食べさせなきゃいけない。しっかり稼がないと…。仕事を受けることにしました。最初は抵抗がありましたが、その着ぐるみで町に出て子どもたちの中に入ると、もう、おもしろくて、おもしろくて。着ぐるみの中は、私が想像していたのとはまったく違う世界だったんです。笑いながら近寄ってくる子ども、怖くて逃げだす子ども。自分よりはるかに大きな“ぬいぐるみ”に遭遇した瞬間の子どもたちの動作や心理は、とても勉強になりました。
また、テレビでは私が動物の糞を素手で触ったりするシーンや、海外の動物園で猛獣をアッという間に手なづけてみせるというシーンなどがよく映るでしょう。これだって、私の動物に関するさまざまな知識や洞察力、経験が根底になければ、できないことばかりなんですよ。考えてもみてください。普通の人が突然現地の動物園に行って、テレビ番組のロケだからと簡単に猛獣の檻に入れてもらえると思いますか? そこのスタッフや研究者と撮影交渉をするのも、実は私の大きな役目なのです。この時、語学力や動物についての知識量、噛まれずにすむ身のこなしなど、これまでにした全ての経験が役に立っているんです。

キーワードは「徹底的」
東京で仕事をする時はいつも自炊しているんですよ。
スーパーで珍しい食材を見つけたら、それだけでうれしくなるんです。煮込んでみようかな、スープにしようかなど、一番おいしく食べる方法をアレコレ考えながら、何時間もかけて料理をするんです。自慢じゃないけれど趣味も多くて、絵画や陶芸では個展まで開催するほどなんです。また、私のマージャン好きは有名ですが、囲碁も日本のアマチュアでは最高の段位を持っていますし、将棋では3段なんですよ。ねえ、すごいでしょう。これは私がすべてに対して、「心底おもしろい」と思って取り組むからこそ、上手くなれたんです。
仕事では文筆業のほかに、作詞や訳詞、翻訳、コピーライター、教育映画から劇場映画制作までやりました。作った短編映画のほとんどは賞を取りましたし、CMでは世界で42もの賞をいただきました。どれも表現方法や内容は違いますが、『モノづくり』という意味では同じだと思っています。常に自分で何かを作ったり、表現したりすることに主眼を置き、生涯それを通してきたんです。
一つのことに興味を持つと、徹底的にそれに拘ってしまうんですよね。たとえば、「サメ」に興味を持つと、徹底的に文献を調べますし、触ったり、一緒に泳ぎたいと思う。さらには解剖して隅々まで研究し尽くしたら、最後にはどんな味なのか各部位を食べてみたくなるんです(笑)。映画を作る時だって、「フィルムはどうやって映るのか?」というところから勉強を始めるんです。私がいただいたさまざまな賞は、手抜きをしないで、真剣に取り組んできた結果のご褒美なのだと思っています。

時間がかかっても「ホンモノ」を。
私の仕事に対する考えは「ホンモノはみんなから評価される」ということ。だから、皆さんにも自分が惚れこめるホンモノを見つけてほしいんです。多少時間がかかってもいいんです。その努力を続けることが大事なんです。時には“浮気”をしてもいいと思います。本筋さえ忘れなければ、いつか必ず元に戻れますから。まず自分は何に向いているのか、何がしたいのか? よく考えながら自分だけのホンモノを見つけてください。

武器のひとつは外国語。
もちろんね、ホンモノを見つけるまで、予想以上に時間がかかる人もいると思います。そんな時は、何語でもいいから一つ外国語を学んでみてほしいんです。語学力は、社会にでてからすごく大きな武器となりますからね。私は、学校の授業がすべて英語だったので、実は文章を書かせたら、日本語より英語のほうが早くてラクなんですよ。
また、スペイン語とポルトガル語、イタリア語は、60歳から勉強し始めました。今もトイレや風呂で必ず1行ずつ読むことを義務づけています。大きな努力は全く必要ありません。小さな努力を積み重ねればいいのです。   それに海外の本を原文で読んでみると、翻訳本では伝わらない奥深い世界も実感できるんです。私はロシアの小説家ゴーゴリが好きなんですが、原書で読むと実におもしろかったですねぇ。文章の向こう側にある、その物語の本質に触れることができて、少しでも彼に近づけたように感じられたものです。

何事にもドキドキ、ワクワク!
「感激」がホンモノを見つけるカギ。
私に何か一つ才能があるとしたら、『感激する気持ち』でしょうか。
まだ、小さかった孫にメダカのウロコの色素を見せながら、生物の話を教えてた時のことです。光に反射してキラキラ光るウロコを見ているうちに、「なんてキレイなんだろう」と感激してしまってね、涙がポロポロと出てきたんですよ。それを見た孫が「おじいちゃん、どうして泣くの?」って不思議そうにたずねるんです。「おまえ、こんなにも美しいモノを見て、泣かずにいられようか」って答えました。
なにしろ私は、体長2m50cmほどもある大ミミズの糞を食べて泣けるのですから(笑)。大ミミズの糞は、なめらかで口の中に入れるとほかの赤土と全く違うんですよ。その時、ミミズが土にかえっていく機能のすばらしさを実感し、長い年月をかけて地球を作ってくれた偉大な生き物であることに感謝しました。これこそがダーウィンによって完成された「ミミズ学」に結びつくんです。実に感動的です。
こんな風に考えていくと、何もかもがおもしろくなってくるんです。   最初に申し上げたように、みなさんも何にでも興味を持ってください。そのための勉強や努力は惜しまず、途中で絶対に諦めないで。嫌なことにも挑戦すれば人間の幅が広がり、器が大きくなるはずです。さらに、日ごろからほんの些細なコトでも、心から感動できる感性を磨きましょう。そうすれば、おのずとさまざまなことがキャッチできるはずです。そして、その中から自分が一生涯かけられる “ホンモノ”を見つけられることを期待しています。
 
 
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