スイーツファンなら、お気に入りのお店に新商品が登場したら、ついついチェックしてしまいませんか? 新しいケーキがどんどん並べば、新規のお客さんはもちろん、常連客も飽きずに通い続けてくれますよね。でも、それって実はとても難しいことなんです。
パティシエの仕事といえばもちろん、スイーツを作ること。大きなお店なら、数十種類の定番メニューを毎日販売しなければいけません。そんな忙しさの合間をぬって、パティシエは日々、もっとお客さんの心をつかめるスイーツを考えているんです。他店を研究したり、フルーツの旬やスイーツの流行をチェックしたり……。完成イメージをデッサンして、何度も試作して、やっと「これだ」というスイーツができあがります。
先ほど紹介した「DOMINIQUE ANSEL BAKERY TOKYO」のマシュマロは、オーダーを受けてからバーナーで焦げ目をつけるそう。コップのような形をしたクッキーに、目の前でミルクを注いで仕上げるスイーツも人気です。あっと驚くアイデアで、調理の過程ですらエンターテインメントにしてしまうのが、人気店のすごいところ。こうしたアイデアは、どこから浮かんでくるのでしょう? オーナーシェフのドミニク・アンセルさんは、人々に馴染み深い、子どもたちのおやつからヒントを得たりするそう。「新しいお菓子を作ることが大好き」と、常に「人を楽しませたい」という気持ちにあふれています。
素敵なアイデアを形にするには、確かな知識や技術が必要。どんな素材同士が合うか、思い描いた通りの味になるかどうか……。だから、パティシエを目指す人は、専門学校に進学するのが一般的です。機器や道具といった整った環境の中で、スイーツ作りを基礎から学ぶことができます。名店で腕をふるうパティシエが講師をしているケースも多く、授業を通してプロの仕事を間近で体感することもできるでしょう。
この仕事を目指すなら、まずはいろんなお店を食べ歩いてみたり、テレビや本でトレンドをチェックしたり、趣味でお菓子作りをはじめてみるのがオススメです。ぜひ、たくさんの人を幸せな気持ちにするパティシエになってくださいね。